天下り問題の事務次官は懲戒免職にするべきだ

文部科学省の天下りあっせん問題で前川事務次官が引責辞任しましたが、不正なあっせん行為をしていた以上、前川次官も法律違反を犯したことになるかと思います。具体的には、国家公務員法第106条に関しての違法行為になりますが、この場合は引責辞任ではなく、懲戒免職にして起訴するのが妥当と思われます。

報道によると前川事務次官は「8,000万円」の退職金を受け取ったようですが、これはピントのずれている話です。本来なら起訴すべきものを退職金まで払うなどというのでは、政府は本気で天下り問題を解決する気などサラサラないことがわかります。

また、事件への関与を疑われている学校法人 早稲田大学(東京都新宿区)ですが、公式ホームページでは以下のような声明文を発表しています。

「今回の採用の前後を問わず、文部科学省との関係で、不適切な利益供与・便宜供与を求めたこともなければ、これを受けたことも、一切ありません。」

一方で、平成24年の補助金について、一般補助と特別補助の合計で「95億2828万8千円」もの税金が国から早稲田大学に流れています。これは1日あたり2,600万円、1時間当たり108万円という途方もない金額になりますが、24時間365日私たちの税金が文部科学省を経由して早稲田大学へ流れて行っていることになるわけです。

この補助金を出している特殊法人の日本私立学校振興・共済事業団を管轄しているのが文部科学省になります。毎年のように、80億、90億という金をもらっておいて、利益供与を受けたこともないなどというのは釈然としません。

まっとうな常識がある教育機関であるならば、補助金を受けている上位10校については、少なくても利益供与を疑われるような行為は厳に慎むべきであり、「認識が不足していた」とか「反省しております」などといった言い訳は通用しないはずです。

一般人からみれば、90億の金を得るため、天下り役員に給与や退職金として数千万円を事後的に贈賄していることになりますので、天下り役人は収賄、早稲田大学は贈賄の罪で双方を処罰するべきものとぼくは思います。

また、これまで受けてきた補助金を全額、国庫へ返納するべきでしょう。

ただ、そこまでしてでも、もし日本の将来のためになっているのなら、まだ許せることもあるかもしれません。それだけの税金を使っていても、きちんと結果を出してくれているのなら、そう文句も言われないはずです。

けれども、昨今の奨学金問題に代表されるように、日本の学生は奨学金で借金漬けにされて首が回らない状態になっているのが現状です。補助金が入っているはずなのに、授業料は増加の一途をたどっており、加えて学生自身の奨学金の借り入れ残高も膨大な金額にのぼっているわけです。

結果として結婚する経済的な余裕もなく、少子化社会が進行しており、とうとう出生数も100万人を割り込んできてしまいました。

一旦、出生数が100万人を割り込めば、今後は急速に人口減少が加速していき、文部科学省の役員が無能なせいで、文字どおり日本が崩壊していくことになってしまいます。そのような役人に8,000万円もの退職金を出す意味などあるでしょうか?

答えは否、どこにもありません。

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