四季報の業績予想は適当すぎやしないか?

ここ数日、東証で連日ストップ高の銘柄に明豊エンタープライズ(8927)がありますが、不可思議な現象が続いております。

例えば、9月19日ですが、引けのわずか40秒ほど前に大量の売りが出て50円以上も値を下げる展開となりました。これは終値を操作する株価操縦(終値関与)の可能性があると感じていますが、誰が見ても不自然な値動きだったかと思います。

そして1日空けて9月21日、四季報オンラインという情報サイトにて、2019年7月期決算の業績予想が更新され、それまでの主張とは裏腹に好調な業績が続くなどといった内容が掲載されました。

それまでは「打ち上げ花火」や「うたかた」など明豊を揶揄する文言で書かれており、業績は一時的という内容のものでしたが、それとは矛盾する好調な予想が更新されたわけです。

この情報が買い材料となったのか再度ストップ高を付ける事態となりましたが、ストップ高を付けた後に掲載されていた内容が突然削除され、一転して株価は急落する事態となりました。その後、追い打ちをかけるように業績予想が50%減益などと掲載され、ついに株価が暴落する事態に至りました。

つまり、場中に予想をコロコロ変更することで株価がコロコロと変動する事態となり、投資家は会社四季報の情報に右往左往する事態となってしまったわけです。

四季報によると予想の妥当性に欠けるとの判断をしたとのことで、改めて予想数字を出したとのことです。

「9月21日の午前に社内で予想の妥当性に欠けると判断、特別措置として急きょ予想の開示を中止しました。そして現状から判断できる材料を基にあらためて予想数字を作成し午後に再掲載に至りました。」

ただ、一般的な情報サイトは掲載した内容を突如引っ込めたり、あるいは場中で業績を半減させるような内容を掲載することはまずありません。ネット上のまとめサイトでも、一定の裏どりをしたうえで情報を更新しますので、数時間で内容をコロコロ大幅に変更するようなことはまずありません。

この会社四季報という情報サイトは事実のみを書いていればよいのですが、このような数時間程度で内容がコロコロと変わるような適当な情報も混じっており、それが実際に株価に影響を与えてしまうのには閉口してしまいます。

そもそも、ぼくも会社経営をしておりますが、1年後、2年後の業績などその会社の社長でさえ予想できるものではありません。「えっ?そんなことで?」という出来事で倒産してしまった会社をいくつも知っておりますが、内部留保がたまっている状態でも潰れるときは潰れてしまうのです。

それなのに外部の者が1年先どころか、2年先まで予想するなどできるはずもありません。今回のことで大損してしまった株主も多くいると思いますが、このような予想は厳に慎むべきで事実のみを淡々と記載していくべきです。

もし独自の予想を公開するのなら、「事実」と「予想」は完全に分離させた状態で公開するべきではないかと感じています。

カテゴリ: