ゲーム関連銘柄の「セルラン」とは何か?
ゲーム関連銘柄で株をやっていると「セルラン」という用語を耳にしますが、これはセールスランキングの略でゲームの売上ランキングのことを指しています。
一方、ダウンロード数のランキングもありますが、そのゲームに興味のあるユーザーはたいてい公開初日でダウンロードしてしまうため、ダウンロード数とセールスランキングはそれほど大きくは関連していません。
昔のiPhoneではこのセールスランキングがapp storeで公開されていましたが、最近はダウンロード数のランキングだけとなってしまったため、ネット上のサイトなどを参考にしないと確認することができなくなってしまいました。
ゲーム会社の決算で公開されている売上から判断すると、このセールスランキングの上位3位以内で月間数十億円~100億円程度、10位以内で数億円~数十億円、また100位程度でも1億円はあるといわれており、1本でもヒット作がでれば、会社の業績が大きく改善するといわれています。
ガンホーやミクシーの株価が大きく改善したのはゲームがヒットしたためで、ヒットできるかどうかが大きなカギといっても過言ではないでしょう。
ただし、ゲーム内容によっても売上が大きく変わる傾向があります。
なかには年間で数百万円を課金するユーザーもいて、いわゆる廃課金者などとも呼ばれていますが、課金されやすいゲーム内容なのかどうかという点でも売上は変わってきます。無料で遊ぶだけのユーザーの場合、ユーザー数が多くてもそれほど大きな売上にはなりません。
加えて、ゲーム関連銘柄では「IP」という用語が出てきますが、これはintellectual property(インテレクチュアル・プロパティ)で知的財産のことを指しています。
例えば、ポケモンGOの場合、ポケモンという知的財産の版権を持っている会社とゲーム会社が協力してゲームを作るわけですが、たとえヒット作を作っても、この版権の費用が多くなれば、売り上げを自社で独占できなくなります。そのため、たとえセルランがよくても会社の利益も多いとは限りません。
ゲーム関連銘柄を選定する際には、自社のIPでコアな課金ユーザーの多いヒット作を出せる会社かどうかが大きなポイントになるといえるでしょう。