東芝は上場維持できるのか?

東芝は米国子会社の原発事業にからむ損失が数千億円に上るとのことで株価が下落していますが、今後はどのような展開を迎えるのでしょうか?

直近の事例をみますと、シャープや東電、三菱自動車などを考慮に入れるとよいかもしれません。最近のトレンドとしまして、上場廃止や債務超過などとメディアで報道されていても、実際に上場廃止となった大企業はあまり多くはありません。

JALやスカイマーク、ライブドアなどは倒産してしまいましたが、企業規模からいえば、何とか持ちこたえそうな印象がある会社です。おそらく、リストラや資産の売却などをすれば、ある程度の資金は確保できるのではないでしょうか。

三菱自動車の場合、日産が援助に乗り出しましたが、株価が安くなったところを買いたたくパターンになるのではないかと考えています。ただ、三菱自動車の場合は三菱グループ全体をひとつの企業で考えると、東芝とは企業規模がまったく異なるため、同じことにはならない可能性もあります。

現在、東芝の時価総額は1兆円を割り込むこともありますので、再建は困難なものと思われます。

また、特設注意市場銘柄になっているために公募増資はできず、三菱自のような第三者割当増資になるのではないかという気がしておりますが、DESなどの方法も考えられるかもしれません。

いずれにしましても、資本増強は避けられない状況になってきており、既存株主の責任も問われる形になるかと思われます。2月中には正確な損失額が発表されるようなので、損失額の確定と資本増強策、トランプ政権の方針、そして上場維持の可否を判断してからでも遅くはないかもしれません。

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