要介護5で自宅介護をする際のポイント

以前に母親の脳梗塞の後遺障害で介護認定の申請をしたのですが、結果は要介護5の判定となってしまいました。

区役所の保健福祉課で介護認定の申請をしました

要介護5

ここ半年ほどブログの更新が途絶えてましたが、介護認定から退院、そして介護サービスの利用開始などで忙しく、毎日の睡眠時間は2~3時間ほどしかとれない状況だったため、とてもブログを更新するどころではありませんでした。

最近になってようやくデイサービスの受け入れ先が決まり、多少は余裕が出てきましたが、要介護5の在宅介護を一人でこなすのはかなり大変と感じてます。

私の場合、退院から介護を軌道に乗せるまでに約4か月ほどかかりましたが、退院後にまず真っ先に取り組むべきは「介護資金の確保」と「精神状態の安定」だと感じています。

介護資金の確保

要介護5は、入浴や排せつ、食事、あるいは洗濯や掃除など、介護に要する時間の要介護認定等基準時間が110分以上またはこれに相当する状態のことを指します。

そのため、場合によっては常に他人の介護が必要となるため、生命保険の高度障害に該当して生命保険金が下りるかもしれません。医療保険の入院給付金だけでは心もとないかと思いますので、死亡保険の高度障害に該当するかどうかを保険会社に確認し、まずはまとまった介護資金を確保しておくのがよいでしょう。

私の母親の場合、脳梗塞後の後遺障害で症状固定の判断が下るまでに半年程度がかかり、医療保険については退院後にすぐに給付されたものの、生命保険については高度障害に該当するかどうかの審査で入院から9ヶ月程度、退院から数えると3か月程度かかりました。

この間、退院直後は何かと通院回数が多く、また介護生活の開始で用意するものなどでお金がかかり、非常に苦しい時期だったと感じています。

資金に不安があると、デイサービスの利用を抑制せざるを得なくなり、また割高な市販の介護食ではなく、普通の食事を自分で食べやすいように調理せざるを得なくなるなど、何かと介護者の方で負担がかかってしまいます。

そのため、真っ先に取り組むべきは、まずは介護資金の確保を優先させることが何より重要です。特に、生命保険は死亡時にだけ支払われるものとばかり考えている人も多く、高度障害については見落としてしまう可能性もあるため、まずは生命保険の契約内容をよく確認しておくとよいでしょう。

精神状態の安定

母親の場合、脳梗塞後の高次脳機能障害で不安感が強く、その場を離れるとわめきだしてしまうため、常に介護しなくてはならない状況でした。そのため、1日20時間ほど介護の手間を要しており、上限の要介護5という結果になりました。

体の機能については重度の麻痺が残っているわけではなく、比較的、良好ではあったものの、手術後に人格が変わり、精神状態が攻撃的で不安定になってしまったため、リハビリ病棟を追い出されたような形となり、デイサービスなどでも受け入れ困難と判断されて、自宅で介護するしかない状況となりました。

脳梗塞の治療はすんだものの、手術後に精神疾患を発症して、今度は精神病院の方で対応してもらうしかなくなってしまった次第です。

そのため、まずは精神病院で精神薬を処方してもらい、穏やかな状況にならないと通院もデイサービスも自宅での介護もままならないため、まずは精神状態を安定させることにしました。

特に退院後はせん妄などで夜間にわめいてしまうことがあり、近隣住民に迷惑をかけてしまうため、入眠剤や睡眠薬、精神薬などを処方してもらうことをおすすめします。これをしないと介護者が睡眠不足となり、共倒れになってしまうかもしれません。

ただ、私の母親の場合、精神科の通院のみで精神薬を処方してもらったため、主治医は24時間、患者の状態を見ているわけではない状況でした。そのため、処方される量が多くなりがちとなり、確かにぐったりとしておとなしくはなったものの、精神薬の副作用で嚥下障害となり、服薬も食事も水分補給もすることができず、介護の手間がさらに大幅に増加する形となりました。

主治医の言うとおりに薬を飲まなくてはならないのは大前提としましても、精神科で通院のみで対応する場合、24時間実情を見ているわけではないため、主治医の言う通りに処方された薬を飲んでいると症状がかえって悪化してしまう場合があります。

自分の判断で服薬を中断するのは厳禁ですが、かといって自分の判断で薬を中断しないと現実問題として胃ろうになってしまうため、非常に難しい判断となりました。念のため記載しておきますと、悪性症候群などで死亡してしまうケースがあるため、自分の判断で薬を中断するのはもちろん厳禁です。

ただ、私の場合、それでも中断せざるを得ませんでした。また、中断したらしたで精神状態が悪化してしまうため、薬の調整をうまくして穏やかにデイサービスを利用できる状態になるまでに時間を要しました。

このあたり、「介護資金の確保」と「精神状態の安定」については、ケアマネージャーでは対応してもらえません。また、この二つがうまく対応できていないとデイサービスなどの介護サービスを利用できないため、何よりもこの二つを最優先に取り組むべきと思います。

逆に、資金の確保と精神状態の安定が実現していれば、あとはケアマネージャーに丸投げするだけで何とでもなります。デイサービスを利用できるようになれば、自分の時間を確保できますし、精神状態が安定して夜の睡眠時間を確保できれば、ある程度は介護に余裕が出てきます。

そのため、退院後、介護者はこの二つを念頭においておくとよいでしょう。

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