HPVワクチンの接種方針は見直すべきではないか?

2013年に積極的な勧奨を中止していたHPVワクチンについて、国がその方針を見直す動きが出てきています。

以前、当ブログ運営者は子宮頸がんワクチンのガーダシル4価を接種しましたが、当時、男性は非承認の状態でした。そのため、接種できるクリニックが限られており、飛行機で首都圏までいく必要がありましたが、旅費なども含め1回あたり10万円程度はかかる状況でした。

結局、2回目までは打ちましたが、高額な費用がかかること、そして飛行機での移動で時間がかかることなどの理由で3回目の接種は断念しています。治験データをみると、やはり3回目まで接種した方が効果は高かったため、できれば3回打ちたかったのですが、結局2回の接種で妥協することにしました。

ガーダシル4価の接種履歴

そこまでしてHPVワクチンを打とうとした理由は、親しくしていた女性がHPVウイルスに感染し、非常に感染力の強い皮膚病を発症してしまったため、物理的に会うことが困難な状況になってしまったからです。そのままの状態では、おそらくは別れしか選択肢はなかったと思いますが、ワクチンを接種したことで関係が持ち直して現在も親しくしています。

その後の2020年12月、このガーダシル4価は男性の接種についても承認されました。

現状、男性での使用が承認されたのは4価ワクチンのみとなっていますが、女性に対する周知方法についても微妙に文言等が変更されており、新型コロナワクチンを機に風向きが変わってきたように感じています。

これはおそらく、経済的、あるいはオリンピック開催の理由により、国は新型コロナワクチンの接種率を高める必要があるため、HPVワクチンの時のような慎重な姿勢を取ると接種率を達成することができなくなるからだと思います。

ただ、本来、長い実績のあるガーダシルなどは接種を積極的に推奨すべきですが、最近出てきたパッと出の新型コロナワクチンの方を積極的に推奨しているような印象を感じており、これは逆なのではないかと感じています。

厚生労働省のパンフレットによると、子宮頸がんで亡くなる人は年間2,800人程度とのことですが、新型コロナによる若い女性の死亡者数(※30代以下)は累計でも数人程度に過ぎません。リスクやメリット、デメリットを天秤にかければ、新型コロナワクチンよりHPVワクチンの方こそ、もっと推奨すべきではないかと感じています。

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