後継者不足で飲食店の倒産件数が急増

近所に隠れた名店のラーメン屋があり、これまで頻繁に通っていたのですが、先日、後継者不足で閉店してしまいました。

飲食店を取り巻く経営環境は年々厳しさを増しており、帝国データバンクによると2018年度(18年4月~19年3月)の倒産件数は1,180件(前年度比7.1%増)に上るとのことで、2000年度以降で過去最多となっています。ただし、この数字は負債1000万円以上の法人・個人事業者が対象となっており、実際にはこの50倍~100倍の倒産件数があるのではないかとぼくは考えてます。

全国での閉店件数が1000件のわけがないため、おそらくは3万~5万件、もしくは5万件~10万円の間あたりの数字ではないかなと感じています。

このうちの1件が近所のラーメン店だったわけですが、最近は飲食店に限らず、コンビニのアルバイトも人が集まらず、閉店を余儀なくされるケースも多くなってきているようです。空前の人手不足ではありますが、これは後継者不足ということでもあり、技術やノウハウの継承もされず、名店の味は永遠に失われる結果になってしまいました。

ただ、約1千万人ともいわれている団塊の世代が後期高齢者になる2025年までにはまだまだ時間があります。今後6年程度は倒産件数は増加するのではないかと感じており、全国67万店が50万店程度にまで減少していくのではないかとぼくは想定しております。

今後の消費増税や円安による原材料価格の高騰、人手不足とそれに伴う人件費の高騰、あるいはキャッシュレス決済への対応などにより、倒産件数の増加に拍車がかかるのは避けられません。

統計上、2050年には人口8千万人になるとの予測がされており、倒産件数に歯止めがかかるのは数十年先にことになりそうです。

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