お中元の贈り物にアイスクリームは妥当なのか?

1年の2大イベントとして、お中元とお歳暮がありますが、お歳暮を贈る時期については12月中旬~下旬となっており、それほど迷うことはありません。

一方、お中元については地域差があり、日本での標準的な日時は7月15日とされているものの、関東では7月上旬~7月15日あたりまで、関西では7月上旬~8月15日あたりまでと多少のズレがあります。

もともと、中国古来の祭日である「中元」は7月15日とされており、神様の誕生日である中元の日にお供えものをしていたことに由来していますが、それが日本に伝わった際にお盆と結びついて贈り物をするようになったと言われています。

お歳暮については、新年を迎えるにあたり、神様へのお供え物として贈り物をしていた説がありますので、もしかすると、お中元についても先祖や神仏へのお供え物用の品を贈るという意味があるのかもしれません。

ここからは僕の独自の見解になりますので、歴史的なエビデンスなどは全くないのですが、お歳暮は神仏へのお供え物として、お中元は先祖へのお供え物として、お世話になった人への贈り物がされるようになったのではないかと考えています。

贈られる方からすれば、お供え物ぐらい自分で買うよという気もしないではないですが、私にもお供え物をさせて下さいというようなニュアンスがあるのかもしれません。

観音様というのは、声(音)を聞いて困った人を助ける神様といわれていますが、自分では動けないので、適当な人を選んで困った人を助けるように計らう神様だとを聞いたことがあります。誰かが誰かの世話を焼く場合、必ずしも本人の意思から出たものではなく、神仏や御先祖の計らいから、なぜかほっとけなくて仕方なく世話を焼くことになるケースも多いと思います。

とすれば、世話になった人は、お世話をしてくれた人はもちろん、その人の先祖や神仏にも感謝すべきということになるはずですので、お供え物として贈り物をするようになったのではないか、僕はそう考えています。(詳細不明)

なので、お歳暮は新年のお供えに間に合うように、お中元はお盆のお供えに間に合うように贈るのが適当かと思いますが、一般的にはお中元は7月上旬のなかでも、特に7月1日~10日あたりに贈るのが習わしとなっているようです。

明治5年に旧暦から新暦へと切り替わりましたが、旧暦の7月15日は現在の8月15日あたりのお盆の時期といわれており、暦が変わったことでタイムラグが生じたのかもしれません。(詳細不明)

重要度としては、お歳暮の方がお中元よりも気持ち高めのイベントになりますので、どちらかだけに贈る場合はお歳暮だけにしておくとよいでしょう。

ちなみに、先日、沖縄のアイスクリームセットを誕生日プレゼントにもらいました。

これのお返しとして、お中元の扱いで高級アイスクリームを先方に贈ることにしたのですが、もしお中元がお供え物扱いの説が正しいすれば、アイスを贈るのは果たして妥当なのかという気もしてしまいます。仏前にお供え物をしたら溶けちゃいますものね...。

どちらかというと、日持ちのする菓子などが最適なのかもしれませんし、あるいは、お正月のお神酒的な意味合いで、ビールなどもよいかもしれませんね。

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