新型コロナによる面会禁止で病棟での看取りは難しい

祖母が老衰で終末期に入っているため、そろそろ看取りをどうするかを考えているのですが、新型コロナの影響で面会ができないため自宅での看取りを検討しています。

現在、新型コロナ感染拡大防止のため、病棟での面会は全面的に禁止となっており、それは終末期を迎える患者と家族でも例外ではありません。私の祖母は老衰のため、余命はあまり残されていない状態ですが、入院後に1度だけ、5分間のみの面会が許されただけで、それ以外は全く面会できない状況でいます。

祖母は痴呆症が進んでいる状態のため、新型コロナ禍の現在の社会状況を理解できる状態ではなく、おそらくは「入院したのに、家族はなぜ誰もお見舞いに来ないのか。」と寂しい思いをしているはずです。

危篤状態になれば、数分程度の面会は許されるかとは思いますが、話もできない状況になってから会っても意味はありません。家族の泊まり込みもできるケア病棟への移動も検討しましたが、ケア病棟も一般病棟と同様、家族との面会については全面的に禁止の状態になっているとのことです。

そのため、終末期に寂しい思いをさせず、家族で看取ることを考えた場合、この新型コロナの状況下では自宅で看取るしか方法はないため、在宅治療対応の医師に診てもらうことを検討しています。

けれども、在宅での看取りに移行するとなると、それは積極的な治療を行わず、自宅で看取ることを意味しますので、その判断が正しいのかどうかで迷いが出てきます。わずかではあっても、治療が功を奏してあと1年、2年と生きられる可能性があるなら、治療設備が整っている病院に入院していた方がメリットがあります。

また、自宅では緊急時に医師に訪問してもらうのにも時間がかかるため、もしかしたら最後に苦しませてしまう不安もあります。

ただ、自分なら多少は余命が短くなったとしても、最後は住み慣れた家で家族に看取られたいと思うでしょうし、やはり自宅で看取るべきではないかという迷いがあります。

この新型コロナによる面会禁止については、おそらくはコロナが収束するまでは継続するでしょうし、春や夏に解除されるとは到底思えない状況のなか、祖母の余命がそこまで持つのかといえば、かなり厳しそうな状況です。

私たち家族がそのような苦悩を抱えているなか、夏にはオリンピック開催などといった話が出てきていますが、とても歓迎できる気持ちにはなれません。オリンピック開催よりも、まずは病棟での面会禁止の全面解除を全力で真っ先に対応してもらいたいものです。

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