ISISの身代金2億ドル要求は非現実的

ISISが身代金を要求している邦人2人の救出問題に注目が集まっておりますが、2億ドルという破格の金額の支払いはおそらく無理だろうと思われます。

命の値段ということになるのかもしれませんが、16億円の身代金を支払って解決した日航機ハイジャックの事例もありますし、数億円程度なら、欧米の反発を押し切って支払った可能性も高いと思いますが、200億円以上の大金というのは非現実的です。

日本は豊かな国とはいわれてますが、近年は20万円程度の生活保護費を受給できずに亡くなった方もいらっしゃり、経済的な理由で自ら命を絶つ方も多いといわれています。統計上の自殺者数は2万人~2万5千人程度となっていますが、実際には10万人以上はいるといわれており、このうち、経済的な貧困の理由によるものを2割としましても、毎年、数千人~数万人単位で貧困や経済的な理由でなくなっている方がいらっしゃいます。

仮に、少なく見積もって5000人と考えましても、この5千人に200億円を支援したとしたら、一人あたり400万円になりますので、大部分の命は救われることになります。
単純に考えて、5千人の命を救うことのできる200億円ですし、難民救済するとなるとさらに多くの命を救うことのできる金額です。

仮に200億円で救出されて助かったとしましても、のちのち、迷惑をかけてしまったことへの自責の念から、苦しい人生を歩む結果になるだろうというのは容易に想像できます。
ですので、解決方法としては、身代金を払うことなしに解放されるというのが条件になりますが、さまざまな外交ルートからこの解決策で政府は模索しているものと思われます。

そのためには、人道支援のための援助だったということを明確に主張し、ISISの勘違いだったから解放するというパターンしかないと思うのですが、現状では解放までの道筋がたっていない状況のもようです。

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